← ブログ

解説24分で読めます

準リーマン予想とAI:OpenAIの7/8の上界を、その後誰が改善したのか

OpenAIは10月6日、実部が7/8を超える零点はないと主張しました。その後9件の後続研究が値を下げたり、すべての数体に広げたりしています。誰が、いつ、どのAIツールで行い、何がLeanにあるかを整理します。

目次
  1. 準リーマン予想とは何か
  2. 7/8の結果はリーマン予想を証明するのか
  3. OpenAIは10月6日に何を公開したのか
  4. 数学者はどう反応したのか
  5. 7/8の上界を、その後誰が改善したのか
  6. Liuの10月29日の論文は何を主張しているのか
  7. 後続研究で、AIツールはどう使われたのか
  8. これらの結果のうち、Leanで形式化されているのはどれか
  9. 3週間の広がりから見えること
  10. Papexで追うには
  11. 出典

2026年10月29日、パデュー大学のBaiying LiuはHexagonに論文を投稿し、すべての数体上の有限位数のヘッケのL関数について、準リーマン予想の上界として約0.874468を主張しました。OpenAIが3週間前に発表した7/8=0.875を下回る値です。論文の来歴に関する記述(provenance statement)は、OpenAI CodexとAnthropic Claudeが「草稿の作成、参考文献の確認、改良された上界の探索、監査を支援した」とし、「Leanでの形式化は進行中」としています。

7/8という数字は、AIによる主張として始まりました。10月6日、OpenAIは、著者を「OpenAI」とし、社内のモデルが作成した原稿を公開しました。リーマンのゼータ関数とすべてのディリクレのL関数には、実部が7/8を超える零点がないと主張するものです。Liuの論文は、それ以降の数週間に私たちがたどれた9件目の後続研究です。後続研究とは、Zenodo、GitHub、arXiv、Hexagonに公開された論文やコードのリポジトリで、この数字を下げるか、より多くのL関数に広げるか、その両方を行うものです。数学者たちは、ブログ、Quanta Magazine、セミナーの講演でもこの結果を論じています。

以下では、準リーマン予想が何を述べ、なぜリーマン予想ではないのか、OpenAIが何を公開したのか、その後誰が反応し上界を改善したのか、各後続研究がAIの使用をどう記述しているか、そして何が形式化されているかを順に紹介します。出典はすべて2026年10月30日に確認しました。ここで扱う結果はすべてプレプリントかリポジトリで、学術誌に掲載されたものはありません。私たちは、どれが正しいかを判断しません。

準リーマン予想とは何か#

リーマン予想の弱い親戚にあたる予想で、ゼータ関数の零点がどこにありうるかに関するものです。リーマンのゼータ関数は、ζ(s) = 1 + 2^−s + 3^−s + … を複素数 s に拡張したものです。−2, −4, −6, … にある「自明な」零点を除くと、零点は s の実部が0と1の間にある臨界帯の中にあります。零点は実部½の直線をはさんで鏡像の対をなし、リーマン予想は、それらがすべてその直線上にあると述べています。

実部がちょうど1の零点がないことは1896年から知られており、そこから素数定理が得られます。その後の研究はこの零点のない範囲を広げましたが、古典的な零点のない領域はどれも、帯の上へ行くほど細くなります。虚部が大きいほど、零点は実部1に近づきうるのです。OpenAIの論文の言葉では、こうした領域は「固定された半平面で一様に零点を排除するものではない」。

準リーマン予想は代わりに、1つの固定された隙間を求めます。1未満のある数 σ₀ があって、どの高さでも ζ(s) が実部 σ₀ を超える零点を持たない、というものです。OpenAIの論文の言葉では、「単に ℜs = 1 上で消えないことではなく、あらゆる高さで成り立つ1つの隙間を求める」。零点は鏡像の対をなすので、Quantaが書いたように、7/8という上界は零点を1/8と7/8の間の帯に閉じ込めます。リーマン予想は、その極端な場合 σ₀ = ½ です。

OpenAIの定理は、1つの族全体について同時に成り立ちます。算術級数の中の素数を数える ζ の親戚である、すべてのディリクレのL関数について、指標にも、その導手にも、高さにもよらない1つの上界が成り立つのです。11/12を示した姉妹論文は、これが「ランダウ–ジーゲル零点の存在を否定する」としています。ランダウ–ジーゲル零点とは1の近くにあると仮定される例外的な実零点で、テレンス・タオが「悪名高いジーゲル零点問題」と呼ぶものの背後にあります。

なぜ重要なのか。ニューヨーク大学のMaksym Radziwiłłは、Quantaにこう語っています。「ある意味で、リーマン予想の帰結の大部分は、すでに準リーマン予想から従う」。

7/8の結果はリーマン予想を証明するのか#

いいえ。論文自身がそう書いています。「この定理は、非自明な零点を ℜs = 1/2 上に置くリーマン予想やその一般化を確立するものではない。リーマン予想は未解決のままである」。11/12の姉妹論文は、準リーマン予想を「より弱い主張」と呼んでいます。10月30日の時点で、クレイ数学研究所はリーマン予想を今も「Unsolved(未解決)」としていました。

10月6日以降の改善は、上界を小数第4位で変えるものです。リーマン予想が求めるのは0.5です。

これまでに発言が引用された整数論の研究者たちは、この道筋でそこに届くとは考えていません。Frank Calegariは10月8日にこう書きました。「少し確信は弱まったかもしれないが、こうした解析的な議論の改良では、リーマン予想全体を証明するには足りないと今も考えている」。プリンストン大学のWill SawinはQuantaに、「数学者たちが新しい方法を完全に自分のものにし、その意味を考え尽くしたとしても、リーマン予想全体からは以前と同じくらい遠いと感じる可能性が最も高いと思う。ただし、確信はない」と語りました。マンチェスター大学のトーマス・ブルームは、予想全体はまだ手の届かないところにあるようだと同意しつつ、こう付け加えました。「数週間前なら、準リーマン予想についても同じことを言っていただろう! 今となっては、何が起きても驚かない」。

OpenAIは10月6日に何を公開したのか#

公開のGitHubリポジトリopenai/mathに置かれた、どちらも著者を「OpenAI」とする2本の原稿です。

  • The Quasi-Riemann Hypothesis: A Zero-Free Half-Plane ℜs > 7/8:9月30日付、199ページ。定理1.1は「F = Q(√−3) 上の有限位数のヘッケのL関数はすべて、ℜs > 7/8 に零点を持たない。ζ(s) を含むすべてのディリクレのL関数についても同じことが成り立つ」です。
  • The Quasi-Riemann Hypothesis:10月5日付、49ページ。より短い道筋で、より弱い上界11/12を主張しています。

リポジトリは同じ日に、「社内のフロンティアモデルが生み出した」結果についてのブログ記事とともに公開されました。READMEには、原稿は「名前を明かしていないOpenAIの社内モデル」が作成したこと、零点のない領域の研究は「この定められた手順の例外」の1つだったこと、そして「リーマンのゼータ関数の Re(s) > 11/12 での零点のない領域の原稿は、読みやすさのために人間が編集した」ことが書かれています。誰が編集したかは書かれていません。Quantaが尋ねると、OpenAIは「論文はOpenAIの全員の仕事の成果だ」と答えました。

7/8の結果には、Leanによる形式化が付いています。OpenAIの範囲に関する注記(scope note)は、それが「リーマンのゼータ関数とすべてのディリクレのL関数について、すべての正の法とすべての指標にわたって一様に θ=7/8 を与える」とし、Q(√−3) 上のヘッケのL関数についても同じ上界を与えるとしています。11/12の論文には、形式化は挙げられていません。10月30日の時点で、リポジトリの変更履歴にはどちらの原稿の改訂や撤回も記録されておらず、7/8のフォルダは10月6日の最初のコミット以来変わっていません。

OpenAIが公開にあたって相談したとする数学とAIに関する諮問グループ(AGMAI)は、10月6日に、自らの役割は「これらの結果の影響についての判断や、OpenAIがそれらを得た過程の承認と解釈されるべきではない」と書き、「必要な評価を行えるのは数学界だけだ」としています。

数学者はどう反応したのか#

10月8日、Calegariのまとめ:Frank Calegariのブログ「Persiflage」は、今回の公開について短いまとめを載せました。準リーマン予想の節は「WTF.」で始まります。Calegariは、古典的な零点のない領域が「解析的な議論の限界に近いものを表している」と考えていたとし、こう書いています。「明らかに、私は完全に間違っていて、何かが見落とされていたのは確かだ。だが、何が起きているのか、その構造はまったく分からない」。彼は、後の論文が取り組むことになる隙間も指摘しました。「一般の数体に関わる」応用には、「単にディリクレのL関数ではなく、すべてのデデキントのL関数について対応する結果が本当に必要になる」。

10月19日、Quanta:Konstantin Kakaesの記事は、証明を読み解いていく専門家たちを追いました。Radziwiłłはメールで、どちらの論文も「ひどく書かれている(どの数学の学術誌でもすぐに不採択になるような書き方だ)」と述べ、そのため読者はより短い11/12の論文に向かいました。Peter Sarnakは、それを研究するために授業の内容を変えました。Radziwiłłは「今では証明の議論を半ページで概説できる」といい、7〜13ページのより長いまとめが「非公開で出回っている」とのことです。ジョージア工科大学のAlexander Dunnは、証明を「よく知られた考え方の驚くべき統合」と呼びました。DunnとRadziwiłłが2021年に証明した公式が、決定的な材料だったと分かったのです。Quantaは、これらの専門家が「結果が正しいことにおおむね同意している」と伝えています。Sarnakは、人間がすべての細部を確かめて理解するまでは、それが「定理」だと満足しないと述べました。

10月19日、タオのジーゲル零点についての記事:テレンス・タオのブログ記事は、同じ公開に含まれる3本目の論文を扱っています。9ページの論文で、準リーマン予想を証明することなく、「ほぼ完全に代数的整数論と数の幾何学によって」ジーゲル零点を直接排除するものです。タオは、そのBen Green版を概説しています。準リーマン予想の2本の論文については、「まだ完全に消化される途中にある」とし、それらの中では「(まだよく理解されていない)何らかの保型的な奇跡が、パリティ障壁を破っているように見える」と書いています。

10月28日、ニューヨーク大学のセミナー:学科のカレンダーによれば、Radziwiłłはクーラント研究所のセミナー「Mathematics in the Age of AI」で、「The quasi-Riemann Hypothesis」という題の講演をしました。会場にいたJaume de DiosのXへの投稿によれば、Radziwiłłは証明を説明していました。私たちはスライド、ノート、録画のいずれも見ていません。

7/8の上界を、その後誰が改善したのか#

私たちは9件の後続研究をたどり、それぞれを開いて確認しました。その多くは、Liuの10月29日の論文で引用されているものです。この一覧は完全ではないかもしれません。

日付誰が上界どのL関数か公開先
10月7日Khamzat Chakhkiev0.87496(OpenAIの解析的な入力を条件とする)Q(√−3) のヘッケとディリクレZenodo
10月8日Javier Mermetのリポジトリにある原稿0.8749570698同上GitHub
10月8日「lw56」(LiuはL. Weiとして引用)0.8749570698同上GitHub
10月8日、10月12日改訂Baiying Liu0.874957069…(v1)、のち0.874957019…(v2)同上arXiv:2610.12234
10月11日、10月15日改訂Yuanda Xu、Hejian Sang0.8748867(OpenAIの解析的な入力を仮定)同上arXiv:2610.15291
10月12日、10月14日改訂Dean Cureton、Jesse Thorner31/32 = 0.96875デデキントのゼータ関数とヘッケ、すべての数体Hexagon 2610.00200
10月16日Tony Newton0.87488664962(条件付き)Q(√−3) のヘッケとディリクレZenodo
10月19日、10月29日改訂Baiying Liu0.874886647…ヘッケ、すべての数体arXiv:2610.26835
10月29日Baiying Liu0.874468307…ヘッケ、すべての数体Hexagon 2610.00655

研究は2つの流れに分かれます。

同じ議論の調整:OpenAIの証明は、いくつかのパラメータを固定しています。Liuの最初の要旨は、それを「b = 1/8, ℓ = 1/6」と挙げています。公開から2日以内に、4人がこの議論のパラメータを調整し、わずかに小さい上界を投稿しました。MermetとWeiのリポジトリは同じ数 4374785349/5000000000 に達し、どちらにもLeanの証明が付いています。Liuの第2版はモーメントのパラメータ κ も動かし、「明示的に指定された指数比較の体系の中で」最適であると主張しています。続いてXuとSangは、議論の中の1つの評価を「反射された分子の増幅された一次モーメント」で置き換え、0.8748867に達しました。Newtonは彼らのパラメータ比較をさらに改良しました。Liuの論文の言葉では、「新しい平均値評価ではなく、比較の改良」です。いくつかの研究は、OpenAIの論文に依存していることをはっきり述べています。MermetのREADMEは、その注記が「あの証明と同じ程度にしか健全でない」とし、XuとSangは、自分たちの結論は「[OAI26]の解析的な入力が正しいことを条件としており、その証明はここでは独立に検証されていない」と書いています。

より多くの数体へ:これはCalegariが指摘した隙間です。OpenAIの定理は、1つの体 Q(√−3) 上のヘッケのL関数と、それを通じてディリクレのL関数を扱います。CuretonとThornerは、「彼らの戦略に従って」、すべての数体のデデキントのゼータ関数について31/32での零点のない半平面を主張しました。この「彼らの戦略」とは、アルティンの原始根予想に関するOpenAIの関連論文の手法のことです。Liuの10月19日の論文は、調整された議論をすべての数体に広げて約0.8748866とし、10月29日の論文はさらに低い上界を主張しています。Liuは、2つの設定は入れ替えられないと注意しています。「アイゼンシュタイン体だけでの上界は、すべての数体での同じ上界を意味しない」。

規模の目安として、最新の上界は7/8より約0.00053低く、その前の最良の上界では約0.00011でした。

Liuの10月29日の論文は何を主張しているのか#

論文「An improved zero-free half-plane for Hecke L-functions over number fields and Quasi-Riemann Hypothesis」は64ページで、10月27日付、10月29日にCC BY 4.0ライセンスでHexagonに登録されました。Hexagonは、数理科学と理論計算機科学の研究のためのリポジトリです。著者はLiu 1人です。

主定理は「K を数体とし、χ を K の有限位数のヘッケ指標とする。このとき L_K(s, χ) は ℜs > B∗ に零点を持たない」です。上界 B∗ = 0.87446830769353045955… は「明示的に定義された代数的数」で、ある3次方程式の根から作られます。有理数体も数体なので、この主張は ζ(s) とディリクレのL関数も含みます。論文は主張の範囲に慎重です。「境界は K と χ によらない。直線 ℜs = B∗ 上については何も主張しない」。

要旨の言葉では、「証明は3次テータ比較(cubic-theta comparison)を改良する」。論文はそれまでの成果の上に立っています。「第2節で引用した先行結果を、確立された定理として用いる」と書かれています。それらの結果は、主にOpenAIの7/8の論文、もう1本のOpenAIの論文、Liu自身の10月19日の論文と、古典的な研究から来ています。最適性の主張も、その枠組みに限られています。「ある体について、可能な最良の零点のない領域を主張するものではない」。

AIについて書かれていること:Hexagonの登録ページには2つの申告があります。文章については「人間が書いたものとAIが生成したものの混合」、人間の理解については「この投稿の一部は、すべてではないが、人間が確認し理解している」です。来歴に関する記述の全文は次のとおりです。

OpenAI Codex(GPT 6.1 Sol Medium-Ultra)とAnthropic Claude(Opus 5.5 Medium)が、草稿の作成、参考文献の確認、改良された上界の探索、監査を支援した。Leanでの形式化は、[Liu26c]と[CTLean]のLeanファイルに基づいて進行中である。

モデル名は著者自身の記載です。[Liu26c]はLiuのGitHubリポジトリ、[CTLean]はAxiom MathによるCureton–Thornerの結果のLeanでの形式化です。

リポジトリにあるもの:LiuのGitHubリポジトリにあるのは、以前のarXivの上界0.874957…のLeanファイルで、新しい上界のものではありません。READMEは「Verification status: PASS (11 October 2026, Hong Kong)」(検証状態:合格、2026年10月11日、香港)と報告し、ファイルが「Lean 4.34.1での新たな厳格な再実行に合格した」としています。これは、以前の結果の確認についての著者自身の報告です。10月29日の上界については、Leanでの作業は論文の言葉で「進行中」です。

後続研究で、AIツールはどう使われたのか#

両方の側で使われました。結果を生み出す側と、人が結果を読むのを助ける側です。各研究は、それを自分の言葉で記述しています。

研究AIについての記述
OpenAI、7/8と11/12「名前を明かしていないOpenAIの社内モデル」が作成。零点のない領域の研究は定められた手順の例外。11/12の原稿は「読みやすさのために人間が編集した」
Mermetのリポジトリ「論文、Leanの証明、スクリプトはすべてAIが生成した」
Weiのリポジトリ「この研究はAIの支援を受けて準備され、独立した専門家による査読を受けていない」
Liu、arXiv:2610.12234Codex(GPT 6.1 Sol Medium-Ultra)が「草稿の作成、参考文献の確認、改良された上界の探索を支援した」。Claude(Opus 5.5 Medium)が「監査を支援した」
XuとSang「[OAI26]の枠組みを読み、理解するために、生成AIを対話的に使った」。後の探索では「自作の数学エージェントシステムDasheng」も
CuretonとThorner「研究者であるDean CuretonとJesse Thornerが研究を指揮し、数学的な判断を下した。AxiomProverが証明とLeanでの形式化を生成した」
Liu、Hexagon 2610.00655CodexとClaudeが「草稿の作成、参考文献の確認、改良された上界の探索、監査を支援した」
タオの10月19日の記事「プレプリントの理解を助けるために、新しいSAIRのオープンな数学モデルとのチャットセッションを使った」

ChakhkievとNewtonの論文のZenodoの登録ページには、AIについての記述はありません。Zenodoがダウンロードを遮断したため、PDF自体は読めませんでした。

申告は、READMEの1行からHexagonの構造化されたラベルまでさまざまです。モデル名とバージョンを挙げているのは一部だけで、名前はすべて自己申告です。人間の役割の書き方もさまざまです。CuretonとThornerは「研究を指揮し、数学的な判断を下した」、XuとSangは鍵となる発想は「著者によるもの」と書き、Liuはツールを「支援した」ものとして挙げています。

これらの結果のうち、Leanで形式化されているのはどれか#

一部です。そして、形式化されたものは互いに依存し合っています。

  • 出典自身の説明によれば形式化済み:OpenAIの7/8、MermetとWeiの改良、Liuの10月12日のarXivの上界、そしてCuretonとThornerの31/32です。最後のもののREADMEは、証明が「Leanの3つの標準的な公理だけを使う」としています。
  • 進行中:Liuの10月19日と10月29日の論文。
  • 各ページの記載による限り、形式化されていない:11/12の姉妹論文、ChakhkievとNewtonの条件付きの上界、そして後のLiuの論文が土台にしているXuとSangの上界。

私たちが最も詳しく読んだ2つのLeanによる改良は、OpenAIの結果をそのまま信用してはいません。その証明を組み立て直しています。Weiのリポジトリは、7/8の証明のためのOpenAIの2,926のLeanモジュールを「変更せずに」保持しています。Liuのリポジトリは、そのうち2,925を8つのファイルにまとめ、自身の証明の前にそれらを再実行します。READMEは、OpenAIの土台は「素材であって、その定理に代わる公理ではない」としています。

Leanのビルドが確かめるのは、形式的な命題が公理と読み込んだライブラリから導かれることです。それらの命題が、数学者が意味する定理であるかどうかは確かめません。その比較をするのは人です。XuとSangの注記が述べるように、Leanのない後続研究は、その入力と同じ強さしかありません。

3週間の広がりから見えること#

23日間で、この主張はGitHubでの公開から、ブログのまとめ、ニュースの特集記事、セミナーの講演、そして4つの公開先にまたがる9件の後続研究へと広がりました。そのうちいくつかは、すでに1度改訂されています。9件のうち7件は、私たちが読めたページでAIの支援を申告しており、そのうち6件は、AIが証明の作成や上界の探索に関わったとしています。

その記録は、参考文献リストの中で手作業で付けられています。Liuの10月29日の論文は、出典を固定しています。Axiomの形式化は「リビジョン 09afbb4ce6570c1615d58509dc197fc9f0956b7d、2026年10月15日アクセス」、2つのGitHubの改良は「2026年10月28日アクセス」、OpenAIの論文については「結果と式の参照箇所は…すべてこの日付の版を指す」としています。結果がこれほど速く結果の上に積み重なるとき、どの版がいつ何を述べたかは、数学の一部になります。

2つの問いが残ります。後続研究がAIの作った論文を「確立された定理として」使っているとき、元の論文が改訂されたら、その後続研究はどうなるのか。そして、専門家たちが代わりに短い11/12の論文を研究している今、199ページの元の論文を誰が読むのか。

Papexで追うには#

Papexのリーマン予想のページ(ページは英語です)には、OpenAIの7/8の主張とそれへの応答が、出典の記述どおりに載っています。この記事に合わせて、PapexはLiuの10月29日の論文を、新しい部分的結果の主張としてそこに加えました。この主張は/ai-claimsにも載っています。主張を載せることは、その主張を評価することではありません。クレイ数学研究所の一覧のとおり、リーマン予想は未解決のままです。ほかのミレニアム懸賞問題の状況は、AIはミレニアム懸賞問題を解いたのかをご覧ください。

出典#

ほかの記事

すべての記事